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横浜市南区 弘明寺 内科,小児科,皮膚科,消化器内科,肝臓専門医.経鼻内視鏡,大岡医院

肝臓病 B型&C型慢性肝炎の治療

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B型慢性肝炎とC型慢性肝炎の診断・治療

B型慢性肝炎もC型慢性肝炎も進化した治療薬で大きく制御できる時代になりました。
それぞれ診断、治療のガイドラインは異なりますが、内服薬が治療のメインになってきています。
のみぐすりでも非常に高額で(特にC型肝炎の新薬)健康保険を使っても負担額はかなり大変なものになります。

両者とも医療費助成がうけられ、自己負担額は月1万円(上位所得者は月2万円)までとなりますが、助成申請のための診断書が必要です。

 

肝炎治療医療費助成制度

神奈川県の肝炎に対する取り組み

 

当院はその診断書を作成することのできる神奈川県指定の肝臓専門医療機関に指定されています。

 

また、肝炎無料検査も実施しております。

肝炎ウィルス検査マップ

 

また医療費助成の流れはやや複雑で、新薬の登場とともに必要とされる診断書も更新されていくと思われます。
当院も日々のアップデートに注目しておりますので、お気軽に相談してください。

B型慢性肝炎の抗ウィルス治療(核酸アナログ製剤治療)

B型慢性肝炎の患者はほぼ100%キャリア発症です。B型肝炎のキャリアは主に母子感染でなり、その9割は非活動性キャリア(ウィルスの増殖が少なく、肝障害もなく生命予後もほぼ非感染者と変わりません)ですが、残りの1割が慢性肝炎から肝硬変、肝臓がんへ進むといわれています。現在はすべての新生児にB型肝炎ワクチンが定期接種(義務化)となっており、今後はキャリアの新規発生や母子感染以外の感染(水平感染)も激減するはずですが、平成28年度からの制度なのでワクチン未接種の方が多数なのが現状です。

若齢者で(35歳以下)血液中のウィルス量(HBs抗原)やDNA量(HBV-DNA)が多くても、感染した肝細胞に免疫機構が働かず、肝機能が正常な状態を無症候性キャリアといいます。その後自然にセロコンバージョンという現象がおこりウィルス量、DNA量が低下し肝機能が正常な状態が続く非活動性キャリアとして落ち着くため、高ウィルス血症であっても肝障害のない無症候性キャリアで抗ウィルス治療は開始しません。

35歳以上で血液中のHBV-DNAが多く、肝障害(AST,ALTの持続高値)が続く場合、肝硬変への進展や肝がん発生のハイリスクとなるため核酸アナログ製剤(現在はエンテカビルかテノホビルが第一選択になっています。)を開始します。両薬剤とも副作用は少なく、速やかに奏功して肝機能が正常化し血中DNAも検出感度以下まで低下します。
今のところ耐性ウィルスの出現頻度は非常に少ないといわれており、安全に使用できます。ただし肝臓からウィルスを完全に排除できるわけではなく、抗ウィルス薬は原則中止できません。生涯飲み続けなければいけない薬と認識する必要があり、その点でも肝臓専門医での診療継続が重要といえましょう。

また肝硬変への進展が防げても、肝がん発生のリスクはあるので、定期的な画像診断(エコーやCT)や腫瘍マーカーのチェックも必要です。

本邦ではB型肝炎の既往感染者(HBs抗原陰性でHBs抗体陽性またはHBc抗体陽性者)は65歳以上では人口の2~3割といわれていますが、(キャリアは130~150万人なのでそれよりずっと多い人数です)実は肝細胞からウィルスは完全に排除されたわけではなく、ヒトの持つ免疫機能によって厳重にコントロールされているのです。免疫抑制剤やがんに対する化学療法によりHBV再活性化による重症肝炎が発生することが既往感染者でもおこりうることがわかっています。HBVの再活性化しやすい悪性リンパ腫の治療に使われる分子標的治療薬などは特に注意を要しますが、通常の化学療法や免疫抑制剤でも治療内容によっては再活性化が起こりうるので、肝機能やHBV-DNAをモニタリングし、再活性の徴候があれば速やかに核酸アナログによる抗ウィルス治療を併用する必要があります。またC型肝炎のインターフェロンフリー治療を行う際もHBVキャリアであるかのチェックが必要です。

C型慢性肝炎の抗ウィルス治療(インターフェロンフリー治療)

C型慢性肝炎の治療は長らくインターフェロンIFN(PEG-IFN)+リバビリン治療が治療の主軸でしたが、治療期間6か月から1年半で奏効率は30%程度でした。ジェノタイプ1型、2型で奏効率に差があり、IFNの効きにくい1型が日本では多く、トータルしてより低い奏効率になっていました。
平成26年から1型に対して直接作用型抗ウィルス薬(DAA製剤)のダクラタスビル+アスナプレビルが保険適応になり、耐性ウィルスや肝障害の副作用などの注意点あるものの、80%以上の有効率でした。その後登場したソホスビルは腎障害の患者さんには使えないものの1型にはレジパスビル・ソホスビル配合錠(ハーボニー)、2型にはソホスビル+リバビリン併用療法の12週間投与で100%近い奏効率です。IFN治療が難しかった70歳以上の高齢者や代償期肝硬変の患者さんにも外来で比較的安全に治療でき、インターフェロンフリー治療の時代となりました。

2型に併用するリバビリンには貧血の副作用があるため、定期的な副作用チェックが必要でしたが、1型に対するハーボニーは特に副作用もなく、耐性ウィルスなど治療困難例もない重度の腎障害ある方以外にはとても使いやすい優れた薬剤です。その後レジパスビル・ソホスビル配合錠は2型にも単独で使用できるようになり、リバビリンの副作用である貧血も心配なくなりました。その医療費(薬剤費)は非常に高額ですが、肝炎治療費助成制度を利用することで上限月1万または2万円で治療がうけられます。医療費助成を利用するための申請には肝臓専門医の診断書が必要です。

その後も続々と新薬が登場し、H29年11月に発売のグレカプレビル・ピブレンタスビル配合錠(マヴィレット)はパンゲノタイプといってゲノタイプ(=ジェノタイプ)にかかわらず使用でき、しかも腎不全で透析をうけている患者さんでも治療可能なオールマイティーな治療薬です。しかも、治療期間は慢性肝炎で8週間、代償期肝硬変で12週間の投与で済み有効率も非常に高率であり、他のDAA治療薬が効かなかった患者さんにも再治療薬として推奨されています。すでにC型慢性肝炎のインターフェロンフリー治療はこのグレカプレビル・ピブレンタスビルが中心となっていると思われます。(もちろん助成もうけられます。平成30年ではまだ新薬なので2週間ずつしか処方できないのが難点でしょうか)

C型慢性肝炎はB型慢性肝炎とは違って、肝臓からウィルスが完全に排除され治癒がえられる病気と認識されています。しかし、今までC型肝炎ウィルスに感染したことのない健常者の肝臓とウィルスが排除された肝臓では発がんの可能性という意味では全く異なります。これはピロリ菌の除菌に成功しても胃がん発生のリスクが残るのと同様です。定期的にエコーなどの画像診断や腫瘍マーカーのチェックなどが、B型慢性肝炎の抗ウィルス治療で安定した患者さんと同時に必要です。

C型慢性肝炎のインターフェロンフリー治療はすでに治療経験も豊富で確立された治療になったといえますが、再治療や発がんの疑いなどは、大学病院などと連携を密にしていくことが重要です。(再治療は肝疾患診療拠点病院の常勤医のみ可能です。)
当院は横浜市大センター病院(肝疾患診療拠点病院)などの近隣の基幹病院の連携登録医となっており、ご希望の医療機関にスムーズにご紹介できる体制となっております。

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